お寺では「虹の橋」のことを、どう考えていますか?
2018.02.21 Wednesday
天台宗のお寺である、ここ慈妙院で、お参りの方から「虹の橋ってあるんでしょうか?」という質問を受けました。
「虹の橋」については、説明するまでもないでしょう。
皆さまが「虹の橋」があればいいのに、「虹の橋」でまたペットと会えればいいのに、とお思いになるお気持ちは、重々よく理解できますが、100%お寺の考えと同じではないですよと、お答えしようと思った時に、ちょっと気が付きました。
例えば天台宗で亡くなった後に行く所とされているのは、「極楽浄土」です。
きれいな池があって、宝石で飾られた欄干があって、みたいな描写がお経にはありますが、名前が違うだけで、そこが「虹の橋」である可能性もあるのではないでしょうか?
ただ、「極楽」という所が「天国」や「虹の橋」と違うのは、私たちこの世に残された者がしっかりとお参りすることによって、それが功徳となって、亡くなった方やペットさんの成仏に繋がるというところです。
(難しい言葉では、「己心の弥陀、唯心の浄土」と言います)
もし、この考えにさえ同感いただけるのならば、その行く先が「極楽」であっても、「虹の橋」であっても、呼び名が違うだけだということになりますから、決して相反する考えではないと言えるかも知れません。
そう思って、お寺にもお参りいただくのは如何ですか? と申し上げたら、ご質問された施主さんは、とても喜んでくださいました。
本日の担当 僧侶 唯心